パピーミルの現状を、一度は目にしたことがあると思います。
狭いケージの中で、名前もなく、ただ“産むため”に生きる犬たち。
「かわいそうだな」と、そう思う人が多いでしょう。
今、繁殖引退犬と暮らしている私も同じ気持ちでした。
でも今、もし新しく犬を迎えるなら、私は「繁殖引退犬」を選びたいと思っています。
それは、ただ「かわいそうだから」ではなく、
繁殖引退犬ならではの魅力があるからです。
この記事でわかること
最初は「かわいそう」と思っていた私の気持ち

パピーミルの現実に触れて
ネットで調べていくうちに、パピーミルや繁殖引退犬の存在を知りました。
劣悪な環境で過ごす犬たちの姿に、ただただ胸が痛みました。
「犬の繁殖と販売」に関する法律も整備されつつありますが、現場ではまだ問題も多いようです。
それでも迎えようと思った理由
はじめは、「かわいそうだから助けたい」という気持ちが強かったのも事実です。
でも、先住犬を見送ったあと、次に迎えるなら…
自然とパピーではなく、保護犬や繁殖引退犬がいいと思うようになっていました。
なぜ?繁殖引退犬だったのか▶我が家が繁殖引退犬を選んだ理由「かわいそう」だけでは語れない、繁殖引退犬の今

暮らしてみて感じた、記憶と警戒心
お腹に手をやると、股を開いてミルクをあげる体勢になる。
それは、繰り返された“役目”の名残のようでした。
なつかないのは“慣れてない”だけだった
パピーと違い、懐かないのではなく「人との暮らしを知らない」だけ。
時間をかければ、ゆっくり心を開いてくれました。
「普通の生活」を知っていくまでの時間
家庭犬としての暮らしに慣れるには、年単位での心づもりが必要です。
もちろん個体差はありますが、焦らず寄り添うことがいちばんの近道でした。
繁殖引退犬を迎えることは、特別なことではない

「救う」より「一緒に生きる」選択
「かわいそうだから」と思って迎えるのは、おすすめできません。
その子の“第二の犬生”に、静かに寄り添う覚悟が必要です。
どんな人が向いているの?(経験談から)
繁殖引退犬を飼ううえでや必要な3つのこと
繁殖引退犬を詳しくしる▶繁殖引退犬を迎えるのに必要な7STEP「できないこと」より「できるようになったこと」に目を向けて
笑みちゃんも、最初は何もできませんでした。というより、何も教わっていなかったんです。
でも、繁殖引退犬はとても賢くて、ゆっくり教えればしっかり覚えていきます。
少しずつ「できるようになった」ことが増えていく喜びは、子犬とはまた違った深さがあります。
かわいそう、ではなく「いとおしい」と思えるようになった

不器用な仕草が教えてくれた信頼
はじめは部屋のすみで、片手を挙げたまま固まっていました。
それが今では、床にゴロンと転がってくつろぐように。
たまに繁殖時代の名残が見えることもありますが、それもまた、その子の“物語”のひとつです。
▶私達が笑ちゃんを迎えた物語本当に大事なのは、“過去”より“今”だった
人間と同じで、過去には戻れないし、変えられません。
でもその代わりに、ここが「やっと見つけた安心できる場所」になったのなら、それでいい。
一緒に、前を向いて今を楽しむ。
それが何よりの幸せだと思うんです。
まとめ|繁殖引退犬と生きるということ

はじまりは、「かわいそう」からでした。
でも今なら、はっきりと言えます。
この子は、ただただ「いとおしい存在」だと。
一緒に過ごす日々の中で、
与えた以上に、たくさんのものを受け取っていたことに気づきました。
繁殖引退犬との暮らしは、特別じゃなくて、
ただ静かに、やさしく、毎日を一緒に丁寧に歩いて行くこと
それだけで、十分でした。
📖 全7回シリーズ|繁殖引退犬の迎え方
繁殖引退犬を迎えるまでのステップを、順を追って解説しています。
▶ STEP0:幸せのカタチ▶ STEP1:繁殖引退犬とは?
▶ STEP2:迎える前の判断材料
▶ STEP3:迎える準備と費用
▶ STEP4:犬舎見学チェックリスト
▶ STEP5:心の距離ゆっくり縮まる
▶ STEP6:迎えた後のやるべきこと
🐾もっと知りたいあなたへ|「Whyシリーズ」
犬と暮らす中で、ふと感じる「なんでだろう?」
そんな疑問を、繁殖引退犬・笑ちゃんとの日々を通してやさしく解き明かします。

あなたの愛犬の「なんでだろう?」
教えてください。

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