
繁殖引退犬は、健康状態や免疫力が変化していることが多く、
ワクチンの種類や接種タイミングに注意が必要です。
本記事では、必要な混合ワクチンの種類や接種時期、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
この記事でわかること
犬の混合ワクチンとは

混合ワクチンで防げる主な病気(5種・6種・7種・8種)
混合ワクチンは、犬ジステンパーやパルボなど命に関わる病気をまとめて防ぐための注射です。
数字が大きいほど、カバーできる病気が増えます。
「うちの子はどの種類が安心?」という疑問は、この違いからきています。
子犬から高齢犬までの接種の基本
子犬は免疫がまだ弱いので、複数回の接種でしっかり守る必要があります。
成犬は1年ごとの追加接種が基本。
高齢犬や繁殖引退犬のように体に負担がかかりやすい子は、健康状態を見ながら獣医師と相談して決めましょう。
ワクチン接種のタイミングと回数

子犬の初回接種と3回接種の理由
子犬はお母さん犬からもらった免疫が
生後2か月ごろに切れていきます。
その空白の時期を埋めるために、間隔をあけて3回接種して免疫を安定させるんです。
成犬の追加接種・毎年接種の目安
成犬は1年ごとに追加接種をするのが基本です。
毎年打つのは「効果を持続させておくため」
と「健康チェックの機会」にもなるからです。
繁殖引退犬:手術後の接種調整
避妊・去勢などの手術後は体に負担がかかっています。
体力が十分に回復してから、獣医師と相談して接種のタイミングを決めるのが安心です。
笑みちゃんも手術後は少し間をおいてから打ちました。
ワクチンの種類と選び方

5〜8種ワクチンの違い
| ワクチン種類 | 主な対象地域 | 向いている年齢層 | 繁殖引退犬での注意点 | 費用目安(1回) |
| 5種混合 | 都市部(都会の住宅街、室内中心) | シニア犬・体力の弱い犬 | 体の負担が少なく安心。免疫が切れていれば基本的にここからスタート。 | 5,000〜7,000円 |
| 6種混合 | 都市部でも下痢や嘔吐が心配な子犬 | 子犬・若齢犬 | 引退後すぐに体調が不安定な子には慎重に。獣医師と要相談。 | 6,000〜8,000円 |
| 7種混合 | 地方・郊外(田んぼ、川沿い、山林近く) | 成犬〜シニア | レプトスピラ予防が重要。免疫歴が不明な繁殖犬出身は特に検討価値あり。 | 7,000〜9,000円 |
| 8種混合 | 郊外+アウトドア好きの家庭 | 活発な成犬 | 種類が増える分、体調回復してから接種するのが安心。 | 8,000〜10,000円 |
| 9種混合 | 沖縄・九州南部などレプトスピラ多発地域 | 成犬(若いほど適応しやすい) | 高齢や体力のない繁殖引退犬には負担が大きい。必要かどうかは獣医師判断で。 | 9,000〜12,000円 |
年齢・体調に応じた選択
若くて元気な犬は7種・8種で広めに守るのも安心。
一方、高齢犬や持病がある犬は負担を減らすために、5種など必要最小限で調整することもあります。
補足:抗体検査で接種調整
繁殖引退犬は体力や免疫が不安定な子も多いです。
抗体検査で「まだ効いているか」を確認すれば、無理に毎年打たずにすむケースもあります。
犬の免疫力と秋の体調管理|季節の変わり目に注意すべきサインとケア方法
💡抗体検査とは
ワクチンの免疫が残っているかを血液検査で調べるものです。
繁殖引退犬や高齢犬にとっては、体への負担を減らせる選択肢です。
(費用は5,000〜10,000円ほど/対応していない病院もあり)
ワクチン費用と保険

平均費用の目安
混合ワクチンはおおよそ 5,000〜10,000円 が目安です。
都市部はやや高め、地方は少し安めといった地域差があります。
保険でカバーできる範囲
基本的にワクチン接種は「予防」なので、ペット保険の対象外です。
ただし、接種後に副作用が出て治療が必要になった場合は、保険が使えることがあります。
副作用と注意点

副作用の兆候
ワクチンを打ったあとに、少し元気がない、熱っぽい、注射したところが腫れることがあります。
これは体がワクチンに反応しているサインで、ほとんどの場合は数日で落ち着きます。
接種方法のメリット・デメリット
病院接種:獣医師がすぐ対応できるので安心。犬も落ち着きやすい。
集団接種:料金は安めで手軽だけど、環境が騒がしいのでストレスになる犬もいます。
接種しないリスク

防げる病気とリスク
混合ワクチンで防げる病気には、命に関わるものもあります。
打たないと感染リスクが高まり、重い症状や最悪の場合、命を落とすこともあるのです。
室内犬・高齢犬向け補足

室内犬でもワクチンが必要な理由
本文イメージ:室内犬は外出が少なくても、人や物から病気をもらうことがあります。
だからワクチンは大切です。
高齢犬のワクチン接種:リスクと対策
年を取ると免疫が弱くなるので副作用が心配。
でも、病気を防ぐ効果が大きく、接種後の体調チェックで安全に受けられます。
繁殖引退犬向け補足

繁殖引退犬のワクチン接種:特別な配慮が必要な理由
本文イメージ:繁殖を終えた犬は体力や免疫が変わっていることがあります。
種類やタイミングを獣医師と相談することが安心です。
抗体検査で接種間隔を調整
抗体検査で体内の免疫を確認すれば、無理に打たなくても安全にスケジュール調整ができます。
まとめ:ワクチン選び

年齢・体調に合わせたスケジュール
子犬と高齢犬、持病がある犬では、体の負担や免疫の付き方が違います。
愛犬の年齢や健康状態に合わせて、無理のないスケジュールを組むことが大切です。
5〜8種ワクチンの違い
ワクチンの種類やタイミングは、犬によって最適な答えが違います。
獣医師と一緒に決めることで、安心して接種でき、体への負担も最小限にできます。
混合ワクチンと同じぐらい重要な 狂犬病の記事はこちら▶ 犬の狂犬病ワクチン手順|繁殖引退犬にもやさしい病院・集団注射の選び方📖 全7回シリーズ|繁殖引退犬の迎え方
繁殖引退犬を迎えるまでのステップを、順を追って解説しています。
▶ STEP0:幸せのカタチ▶ STEP1:繁殖引退犬とは?
▶ STEP2:迎える前の判断材料
▶ STEP3:迎える準備と費用
▶ STEP4:犬舎見学チェックリスト
▶ STEP5:心の距離ゆっくり縮まる
▶ STEP6:迎えた後のやるべきこと
🐾もっと知りたいあなたへ|「Whyシリーズ」
犬と暮らす中で、ふと感じる
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