「こんな症状、見逃してない?」犬の熱中症チェック&対策ガイド|虎ちゃんの実話から学ぶ“命を守る習慣”

健康・お世話・日常ケア
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「なんだか元気がない…もしかして熱中症?」

カーブ
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実は、かつてうちで飼っていた虎ちゃんも、夏の暑さで命の危機にさらされたことがあります。

犬にとっての熱中症は、想像以上に急激で、怖いもの。

この記事では、そんな実体験をふまえて、熱中症のサイン、予防法、そして緊急時の対応まで、わかりやすくまとめました。

大切な愛犬を守るために、ぜひチェックしてみてください。

この記事を書いた人
カーブ

教科書通りにはいかない。だから、おもしろい。
繁殖引退犬・笑みちゃんとの暮らしを通して、
このブログが「一歩踏み出すきっかけ」になりますように。
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この記事でわかること

  • 犬の熱中症とは?|人間と違う体の仕組みとリスク
  • 【体験談】先住犬・虎ちゃんが熱中症になったときの実話
  • 犬が熱中症になる理由と、見逃しがちなサイン
  • 命を守るために知っておきたい応急処置の方法
  • 「やってはいけない冷やし方」と受診の判断基準
  • 暑さに弱い犬種・繁殖引退犬が特に注意すべき理由
  • 【実践例】我が家の笑みちゃんと取り組む熱中症対策(散歩・室内環境・便利グッズの工夫)

「いつもの夏」と思ってない?犬の命を脅かす“熱中症”とは

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「うちの犬は元気だし、毛も短いから大丈夫」
「散歩も好きだし、暑さには強いタイプかも」

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でも実は、見た目や性格で“暑さに強そう”に見える犬でも、熱中症のリスクは高いんです。

特に注意したいのが、活発で飼い主と遊ぶのが大好きな子。

夢中になって動き回るうちに、体に熱がこもってしまうこともあります。

犬の熱中症死亡率は意外と高い

犬の熱中症の死亡率は約50%とも言われてます。

重症化すると後遺症が残るケースもあります。

熱中症は、高温多湿の環境で体に熱がこもり、脱水状態が進行することで全身の臓器に異常をきたす危険な病気です。

特に短時間で急激に悪化することがあるため、早期発見と予防が命を守るカギになります。

参考:TBS NEWS DIG

「受診した多くは24時間以内に死ぬ」ヒトより“深刻”な犬の熱中症 大切な命を守るため必要なこと | 新潟のニュース・天気|BSN NEWS|BSN新潟放送 (1ページ)
連日“猛暑日”が続く新潟県内。この暑さで参っているのはヒトや農作物だけではありません。ペットの熱中症にも注意が必要です。暑い日中を避け、朝から犬の散歩をする人の姿は新潟市でも見られました。【飼い主は… (1ページ)

暑さに強い犬・弱い犬の違いとは?

犬種によって、暑さへの耐性には大きな違いがあります。

これらの犬種は、暑さにとても弱いため真夏の散歩や留守番には特に注意が必要です。

「暑さに強そうな犬」でも実は危険な理由

「毛が短い」「体が小さい」「暑さに強い」と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。

暑さの感じ方や耐性には、犬ごとの個体差や年齢・体調の影響も大きく関わります。

たとえ普段は元気な子でも、シニア犬持病がある場合は要注意です。

実は人間以上に熱がこもりやすい?

犬は私たち人間のように全身で汗をかくことができません。

体温調節の手段はほとんどが「パンティング(口呼吸)」に頼っています。

特に湿度が高い日本の夏は非常に危険です。

体にこもった熱をうまく逃がせず、あっという間に熱中症になる可能性があります。

先住犬・虎ちゃんの体験談|実際に起きた熱中症事件

我が家には、笑みちゃんの前に「虎ちゃん」という先住犬がいました。

今回は、その虎ちゃんが熱中症で倒れてしまった時の実体験をお話しします。

イングリッシュ・ブルドッグの虎ちゃん

犬種:イングリッシュ・ブルドッグ

性別:男の子(♂)

体重:25kg

名前:虎(とら)ちゃん

熱中症で倒れた経緯

あれは、虎ちゃんが3歳の春。4月の昼間に、芝生のある公園で楽しく遊んでいました。

そのときは特に変わった様子もなく、いつも通り元気に見えたのですが…。

夜、自宅でくつろいでいた時のこと。

確か、20時過ぎてた頃に、虎ちゃんがその場にバタッと倒れてしまったんです。

まさか、という気持ちと同時に、パニックになりました。

すぐに病院に連れて行こうと思ったのですが、夜だったため、かかりつけの動物病院はすでに診察時間外。

できることを、と考えて、お風呂場でぬるま湯を体にかけて体温を下げる応急処置をしました。

その後に、夜間の救急動物病院に急行しました。

診察してくれた先生からは、

獣医師
獣医師

「すぐに水をかけて冷やしたのが良かった
処置が遅れていたら危なかったかもしれません」

幸いにも虎ちゃんは大事には至りませんでした。

この経験から、私は「熱中症は突然やってくる」ことだと認識しました。

犬が熱中症になる3つの理由|人間と違う体の仕組み

犬が熱中症になると、体温調節機能がうまく働かなくなります。

脱水症状酸欠状態を引き起こします。

重症化すると、筋肉の震えや痙攣、意識障害。

チアノーゼ(口や舌が青紫色になる症状)などの症状が現れます。

1.汗をかけない=体温が下がりにくい

犬は人間のように全身で汗をかけません。

汗腺があるのは、肉球の一部だけ。

主に「ハァハァ」とパンティング(浅く早い呼吸)で体温を下げています。

真夏の暑さではそれだけでは追いつかず、熱が体にこもりやすくなります。

2.アスファルトの照り返しってどれくらい熱いの?

夏のアスファルトは直射日光で60℃以上になることも。

私たちの顔の位置と違って、犬の顔は地面に近いため、照り返しの熱をモロに受けてしまいます。

肉球のやけどや、体全体が一気に加熱される原因になります。

3.繁殖引退犬やシニア犬が特に注意なワケ

長年の出産や加齢によって体力が落ちている繁殖引退犬シニア犬は、体温調節の力も弱くなっています。

さらに、暑さによる異変をうまく伝えられない場合もあります。

飼い主がこまめに気づいてあげることが大切です。

体力の無い繁殖引退犬は要注意

我が家の笑みちゃん(元繁殖引退犬)も、体力的に無理はできません。

去年の夏、少しの外出で息が荒くなり、動きが鈍くなる様子が見られました。

早めにエアコンの効いた室内に戻りました。

体内の酸素が不足する「酸欠状態」になっていた可能性もありました。

必要に応じて酸素カプセルを使うなどのケアも検討しています。

このように、犬の体の構造や状況を理解したうえで、熱中症対策をしっかり行うことが大切です。

「その日の行動が、夜になって影響することもある」ことを身をもって知りました。

見逃さないで!犬の熱中症のサインと危険な症状

ハァハァが止まらない…パンティングの本当の意味

犬は汗をかけない代わりに、口を開けて「ハァハァ」と呼吸(パンティング)することで体温調節をしています。

しかし、以下のような状態が見られたら要注意です。

  • 激しいパンティングが長く続く
  • 舌や歯茎の色が赤紫〜青っぽく変化
  • 呼吸が苦しそうで落ち着かない
  • ぐったり・ヨダレ・嘔吐などの深刻なサイン

熱中症が進行すると、明らかに異常な様子が見られます。

  • ぐったりして動かない
  • ヨダレが多く出る、泡を吹く
  • 嘔吐や下痢
  • 意識がもうろうとしている
  • 立てなくなる、けいれん

その時どうする?愛犬の命を救うための応急処置ガイド

暑い日のお散歩後、愛犬がぐったりしていたり、息が荒かったりする。

「これって熱中症じゃないかな…」と不安になりますよね。

犬の熱中症に気づいたときにすぐにやるべきこと、やってはいけない冷やし方

自宅でもできる応急処置のやり方を紹介いたします。

熱中症の疑いがあった時の応急処置
  • STEP1
    涼しい場所へ移動

    まずは直射日光を避けて、風通しのよい場所やエアコンの効いた室内・車内へ。

    とにかく環境を涼しく整えることが第一です。

  • STEP2
    体を冷やす

    太い血管が通っている首・脇・内股を中心に、タオルで包んだ保冷剤や冷たいタオルを当てて冷やします。

    ポイントは、全身を一気に冷やさず、段階的に体温を下げること。

  • STEP3
    水を与える(自力で飲めるなら)

    意識があり、自分で水を舐めることができるなら、常温の水を少しずつ与えます。

    無理に飲ませたり、口の奥に流し込むのはNG。

  • STEP4
    動物病院へ

    自力で水が飲めない場合や体調が戻らない場合は直ぐに病院へ

    ※熱中症の疑いがあった場合は動物病院に行くことをオススメします。

【注意】やってはいけない冷やし方

「早く冷やさなきゃ!」と焦って氷水をかけたり、極端な冷水シャワーを浴びせるのは逆効果。

急激な冷却は血管を収縮させてしまい、かえって体内に熱がこもる原因になります。

意識がないときに水を飲ませるのはとても危険。

冷やすときは必ず保冷剤をタオルで包んでから使いましょう。

【動物病院へ】受診のタイミングと伝える情報

応急処置をしても以下のような症状がある場合は、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

  • 意識がもうろうとしている
  • 呼びかけに反応しない
  • 嘔吐や下痢をしている
  • 呼吸が荒く、おさまらない
  • 体が震えている、痙攣している

受診時には、以下の情報を伝えるとスムーズです。

  • 熱中症の疑いを感じた時間帯
  • 散歩中か、車内などどこで何をしていたか
  • 応急処置の内容とそのタイミング
  • 現在の症状(呼吸の様子、意識、嘔吐の有無など)

繁殖引退犬・笑みちゃんの場合|今のケアとこれから

夏が近づくと気になってくるのが犬の熱中症」

特に繁殖引退犬のように体力や環境への適応力がまだ万全でない子には、しっかりとした対策が必要です。

今回は、我が家の笑みちゃんと一緒に取り組んでいる“実際にやってること”を、散歩・室内・グッズの3つの視点でご紹介します。

散歩の時間と地面チェックのルーティン

夏のアスファルトって、本当に熱いんです。

肉球は人間の靴みたいに守られてないので、熱い地面を歩かせるのは大きなリスク。

だから我が家では、散歩は早朝(5時台)か、夕方以降(19時以降)と決めています。

もう一つ欠かせないのが「地面チェック」

外に出る前に、手のひらでアスファルトを触ってみて、「熱っ!」と感じたら散歩は中止。

無理に行かないのが鉄則です。

何より「今日は歩けるかな?」と気にしすぎるより、「安全第一」と割り切るようにしています。

留守番中のエアコン設定どうしてる?

在宅中はもちろん、外出時もエアコンはつけっぱなしです。

設定温度は28度前後の自動運転モード、加えてサーキュレーターを回して空気の流れを作っています。

心配になるのが電気代です。

ここは割り切って「犬の命のほうが大事!」精神で乗り切ってます。(笑)

カーテンを閉めて日差しをカットすること。部屋の温度上昇を防げるので、ぜひやってみてください。

我が家のひんやりグッズ3選(実際に使っているもの)

続いては、笑みちゃんが実際に使っている“ひんやりグッズ”をご紹介。

どれも特別なものじゃないけど、「これがあるとだいぶ違う!」というラインナップです。

1. ジェルタイプの冷却マット

最初は「なんだこれ?」と警戒していた笑みちゃんですが、今ではお気に入りの寝床に。

程よい柔らかさとサイズ感がちょうどいいようです。昼間の定位置になっています。

2. ひんやりバンダナ

水で濡らして軽く絞って、首に巻くだけの簡単アイテム。

散歩前の準備としてサッと使えて便利。見た目も涼しげでかわいいんですよね。

笑みちゃんも違和感なく受け入れてくれました。

3. お出かけ時は、保冷剤+タオル巻き

凍らせた保冷剤を、犬のカートに入れておきます。

直接触れなくても、ほんのり涼しい空気が伝わるようです。

暑さ対策は“ちょっとした工夫の積み重ね”

愛犬の様子をよく見ながら、その子に合った対策を見つけていけたらいいですね。

「うちの子はこうしてるよ〜」というアイデアがあれば、ぜひ教えてください!

おわりに|「今年も愛犬と夏を乗り切るために」

今年も暑い夏がやってきますが、愛犬と一緒に安全で楽しい夏を過ごすためには、日常的な気づきが大切です。

犬の熱中症は予防が最も重要で、少しの注意で命を守ることができます。

温度や湿度に敏感な笑みちゃんをしっかりサポートし、快適な環境を整えてあげましょう。

愛犬が安心して過ごせる夏にするためには、定期的な水分補給や涼しい場所の提供。

そして散歩の時間帯に工夫をすることが重要です。

飼い主の愛情と気配りが、愛犬の安心感につながります。

少しの工夫で、今年も愛犬との夏を無事に乗り切ることができるでしょう。

おまけ:肉球やけどにも注意!

真夏のアスファルトの表面温度は、50~65℃にもなることがあります。

足裏の肉球がやけどする危険性があるため、日中の散歩は避け、地面の熱さにも注意してください。

(参考資料:環境省 熱中症予防情報サイト)

環境省熱中症予防情報サイト 普及啓発資料のダウンロード

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