
繁殖引退犬てどんな犬?
繁殖犬はどのように選ばれるの?
引退犬を迎えるにはどうしたらいいの?

犬を迎えたいと考えたとき、ペットショップや保護犬だけでなく、「繁殖引退犬」を選ぶという選択肢があることをご存じですか?
繁殖引退犬とは、繁殖を終えて新しい家族を探している犬たちのこと。
この記事でわかること
繁殖犬とは?どんな犬がなるの?

繁殖犬は 純血種 で、同じ犬種の親から生まれた子犬です。
両親の特徴をもとに成長後の姿がある程度予想できることが最大の特徴です。
健康・性格・スタンダード(犬種基準)に近いことが条件
JKC 犬種標準
オスとメスの繁殖犬の違い
種類 | 健康状態 | 性質 | 基準 | 引退時期 |
メス | 健康であること | 性質が良いこと | スタンダード(犬種基準)にちかいこと | 6歳(回数により7歳の場合あり) |
オス | 健康であること | 性質が良いこと | メスに足りないものを補える | 決まっておらずメスよりも遅い傾向 |
犬の性格は遺伝する?

京都大学とアニコムの共同研究により、犬の性格には 遺伝の影響 もあることがわかっています。
🔗 マイナビニュース(研究記事)

繁殖引退犬とは?

繁殖引退犬とは、ブリーダーのもとで飼育されていた犬で、「子供を生む」役割を終えた犬のことです。
繁殖犬としての生活を終えた後、新たにペットとしての生活をスタートします。
繁殖引退犬の現状

繁殖引退犬は、ブリーダーや保護団体を通じて新しい家庭に迎えられ、第2の人生をスタートすることがあります。
しかし一方で、劣悪な環境で飼育されていたり、山に捨てられるといった悲しい事例も報告されています。
その背景には、2021年6月に改正された動物愛護管理法の影響があります。
この法律により、ブリーダーの飼育環境基準が強化されました。
動物愛護管理法による主な規制
管理上限:従業員1人あたり繁殖犬は15頭
メス犬の繁殖制限:出産可能年齢は6歳まで生涯の出産回数は6回まで
オス犬の繁殖制限:メス犬よりも長期間繁殖に関わる傾向
これにより、経営が困難になったブリーダーが増え、繁殖引退犬の譲渡が急増しています。
繁殖引退犬のメリット

私達も、笑みちゃん(元繁殖引退犬)を連れて犬のオフ会やイベント参加することがあります。
その中で里親として迎えた方と話す機会もあり、
お互いの共通認識として
「本当におとなしくて、良い子」という点が挙げられます。
これは繁殖引退犬の最も大きなメリットかもしれません。
他にも、繁殖引退犬にはさまざまなメリットがあります。
健康面で安定している
繁殖に供する犬は、毎年1回以上、獣医師による健康診断を受けることが義務付けられています。
里親に出す際は、対面販売が義務付けられており、健康状態やアレルギーなどを確認できます。
その犬種の基準に近い犬が多い
スタンダードな犬が多く、性格も落ち着いています。
通常より安く迎えられる
繁殖引退犬の譲渡にかかる費用は、一般的に3万円〜15万円程度です。
繁殖引退犬のデメリット

デメリットもあるが解決策があります。
それは、焦らず、ゆっくり彼らのペースに合わせてお互い慣れていく。
では、どんな注意点があるのか?
人や犬には慣れていません…
限定された人、犬としか触れ合っていない
笑みちゃんの対策 : 犬のオフ会やイベントに参加して触れ合う時間を増やした。
少しの音にも敏感に反応します…
犬舎の中が全てだったので他の気配や音を聞いたことがない。
笑みちゃんの対策 : 慣れてもらうしか無いが、私が動く前には「声掛け」してます。
甘えん坊の犬が多い傾向
良質のブリーダーでも1匹づつに愛情を注ぐことは難しい。
笑みちゃんの対策 : いっぱい、甘えさせてます。
どうですか?
私達も繁殖引退犬を迎えて1年半になりますが「彼女たちのペース」で生活していけば解決方法はあります。
繁殖引退犬の性格と健康状態

繁殖引退犬を飼う際には、辛抱強く接してあげるのが良いでしょう。
理由として、一般家庭に慣れるまでに時間がかかる犬がほとんどだからです。
性格と健康状態の特徴

健康面での背景
繁殖引退犬のメス犬は、繁殖を目的として育てられるため、複数回の出産を経験していることが多い(犬種によっては年1回のケースもある)。
しかし、妊娠や出産を繰り返すことで体に負担がかかり、健康リスクが高まる可能性がある。
動物の繁殖制限
少し古い記事ですがのせておきます。
繁殖引退犬を迎えた方の声
我が家も含め、繁殖引退犬を迎えた人の意見を紹介
適切なケアと愛情を持って接すれば、新しい家族として素晴らしい関係を築くことができるでしょう。
繁殖引退犬のトレーニング

トレーニングの必要性
繁殖引退犬や、犬を飼う人なら誰しも、同じような悩みがあると思います。
これらのテーマについては、今後1記事ずつ詳しく解説していきます。
この章では、それぞれのポイントを簡単にご紹介します。
詳しい内容については、後日公開予定の記事もぜひご覧ください。
散歩に慣れていない
犬が散歩を嫌がるのは、単純に「したことがない」からかもしれません。以下のステップで、徐々に慣れさせていきましょう。
- STEP1首輪やハーネスに慣れさせる
室内で短時間ずつ装着し、ご褒美を与える
- STEP2抱っこして散歩する
外の世界に慣れさせるため、まずは飼い主が抱っこして外出してみる
- STEP3毎日5分でも散歩させる
無理に歩かせず、少しずつ距離を伸ばしていく
トイレトレーニング
犬がトイレを失敗するのは、正しい場所での排泄を学んでいないためです。
まずは、飼い主が犬のトイレのタイミングを理解することが大切です。
これらのタイミングでトイレの場所へ誘導し、成功したら褒めることで習慣づけていきましょう。
人や犬に慣れていない
繁殖引退犬は、今まで他の犬や人と関わる機会が少なかったため、怖がるのは当然のことです。
無理に近づけようとせず、少しずつ慣れさせていくことが大切です。
1. ゲージ内での飼育であれば、犬が自ら出てくるまで待つ
2.無理に触らず、安心できる環境を作る
3.飼い主に慣れてきたらスリングなどで散歩する
抱っこしながら外の空気を感じさせ、少しずつ環境に馴染ませる。
トレーニングは焦らず、犬のペースに合わせて進めることが大切です。
それぞれの問題について、今後詳しく解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。
繁殖引退犬の生活環境づくり

私達が迎えた繁殖引退犬は、防災用の簡易ゲージで生活しています。
繁殖引退犬は、これまでケージ内での生活が長かったため、自由に動ける環境を与えています。
精神的な安定や生活の質の向上が期待できると考えてます。
また、防災の観点から簡易ケージを用意することで、災害時の避難所生活のストレスを軽減させるためです。
必要に応じてケージを活用するという方法は、犬の快適さと安全性のバランスを取る上で適切な方法かもしれません。
繁殖引退犬の里親になる方法

繁殖引退犬を迎える方法
私達が繁殖引退犬を迎えた方法はブリーダーのホームページの募集からでした。
私達が里親になるまでのステップ
- STEP1アポイント
ブリーダーのホームページからメールでコンタクトを取る
- STEP2対面
ブリーダーと繁殖引退犬を含め顔合わせをする
- STEP3トライアル
1週間のトライアルを実施する
- STEP4決断
飼うかどうかの決定をする
飼う場合:入金をして正式に迎える
飼わない場合:ブリーダーに犬を戻す - STEP5正式な里親になる
これで、あなたも繁殖引退犬の里親です!
まとめ : 繁殖引退犬を迎える前に知っておきたいこと
今回は、繁殖引退犬の迎え方から特徴までを具体的に解説しました。
繁殖引退犬を迎えるのは難しいと感じるかもしれませんが、ほとんどの問題は
「忍耐強く向き合う」ことで解決できます。
これから繁殖引退犬を迎えようと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

最後に読者さんに質問です!良かったらコメントでシェアしてくださいね
あなたも繁殖引退犬を迎えた経験がありますか?コメントでそのエピソードを教えてください!
どんなトレーニングが効果的でしたか?あなたの体験をシェアして、みんなで学びましょう。
おまけ: 簡単なチェックリスト
今回は、繁殖引退犬を迎える際のチェックリストです。
健康チェックは済んでいるか?
獣医師による診断や予防接種が完了しているか確認
生活環境に適応する準備は整っているか?
自宅に安全性が確保されたスペースが準備できているか
慣れさせるためのステップ(散歩、トイレ、社交性など)は準備できているか?
少しずつ外の世界に慣らされる計画があるか
🐶 この記事を読んだ方におすすめの記事
よく読まれている記事ランキング
📖 全7回シリーズ|繁殖引退犬の迎え方
繁殖引退犬を迎えるまでのステップを、順を追ってわかりやすく解説しています。
▶ STEP1:繁殖引退犬とは?
▶ STEP2:迎える前の判断材料
▶ STEP3:迎える準備と費用
▶ STEP4:犬舎見学チェックリスト
▶ STEP5:近日公開
▶ STEP6:近日公開
▶ STEP0:近日公開