
犬は過去を覚えています。
でも、それ以上に大切なのは
「今どう感じているか」。
この記事では、犬の記憶の仕組みとトラウマの原因、そして繁殖引退犬・笑みちゃんの実例を交えながら、信頼を取り戻す接し方をやさしく解説します。
この記事でわかる事
犬の記憶とトラウマの関係

犬の短期記憶と長期記憶
犬の短期記憶はほんの数十秒〜数分。
でも、飼い主とのくり返しのやりとりや、感情が動いた経験は長く残ります。
感情がトラウマになる理由
「うれしい」「こわい」など、強い感情をともなう記憶は深く刻まれます。
だから、飼い主と過ごした楽しい時間も、ずっと覚えているんです。
犬は嫌な記憶を覚えてる?
犬は、飼い主からされた嫌なことも覚えてしまうことがあります。
だからこそ、「安心できる存在だよ」と伝える毎日が大切です。
犬がトラウマを抱える主な原因
大きな音や環境の変化
雷や花火、工事の音、地震などの強烈な刺激は犬にとって強い恐怖体験となり、以降似た音に敏感になります。
犬が嫌いな音を知っておくことでストレスやトラウマの改善になります。 雷や花火にパニック?犬が嫌がる音・言葉と安心させるコツ【体験談あり】他の犬や人とのトラブル
散歩中に他の犬に噛まれた、人に乱暴に扱われたなどの体験は「外に出る=怖い」と結びつくことがあります。
動物病院やお手入れでの恐怖
注射や処置で強い痛みを感じた、爪切りで失敗したなど、日常のケアがトラウマになる場合もあります。
長時間の孤独や別離
留守番が長すぎる、飼い主との突然の別れなどは「また置いていかれるのでは」という不安を植えつけてしまいます。
犬は過去を覚えている?|トラウマの引き金になるケース

以前の飼い主を覚えている場合の影響
犬はにおいや声などで、以前の飼い主を覚えていることがあります。
ただ、記憶は感情と結びついているので、安心感があるかが鍵です。
過去の場所や体験がトラウマを呼び起こすことも
昔過ごした場所は、音やにおいが記憶を呼び戻す“引き金”になります。
それが嬉しい思い出なら安心しますが、怖い記憶だと緊張することも。
繁殖引退犬に見られるトラウマのサインとカーミングシグナル
| サイン | 意味・状態 | 補足(繁殖引退犬に多い理由) |
| 固まる・動かない | 怖さや不安で体が止まる | 新しい環境に判断材料が少なく、まず“止まる”ことでやり過ごす |
| そっと隠れる・暗い場所へ行く | 安全基地を探している | ケージや囲まれた場所のほうが安心しやすい |
| 視線をそらす(CS) | 「敵意はないよ」「距離を置きたい」 | 人との距離の取り方をまだ学んでいる途中 |
| あくび・鼻を舐める(CS) | 緊張を落ち着かせるためのサイン | “怖いけど頑張ってる”ときに出やすい |
| 体を小さく丸める・尻尾を巻く | そっとしてほしい合図 | 自分を守るための防御姿勢がクセになりやすい |
| 散歩で止まる・動かない | 刺激が強すぎて心が追いつかない | “歩けない=わがまま”ではない。過去の恐怖とつながりやすい |
※CS=カーミングシグナル
もっと愛犬との信頼関係をつくりたいあなたへ 犬のカーミングシグナルとは?サインの意味と見逃さない接し方ガイド実例:笑みちゃんの記憶と変化

音や環境に敏感な理由とは
笑みちゃんは今も、音や気配に敏感です。
よく机の下や暗がりにいるのも、過去の名残なのか、落ち着く場所だからなのかもしれません。
日々のルーティンや名前を覚えるまでの変化
迎えた日から「笑みちゃん」と呼びつづけました。
何ヶ月か経つと、ちゃんと自分の名前として受け入れてくれたように思います。
安心の記憶を育てるステップ
毎日の声かけや、そっとそばにいる時間の積み重ねが「安心の記憶」になります。
少しずつ、ゆっくり。でも確かに、それは育っていきます。
愛犬との信頼関係を築くにはまずは、言葉から▶ 犬が喜ぶ言葉&音まとめ|声かけひとつで信頼が変わる!犬のトラウマ克服法

嬉しい記憶で上書きする
嫌な記憶を“消す”ことは難しいけれど、うれしい経験を重ねることはできます。
少しずつでも、いい思い出が上書きされていけば、それが安心につながります。
トラウマ克服につながる習慣
決まった時間に声をかけたり、安心できる場所で過ごしたり。
小さな習慣が、「ここにいれば大丈夫」という記憶になります。
犬との信頼関係は時間より質▶ 犬との時間が取れないあなたへ|笑みちゃんが教えてくれた“心をつなぐ習慣”繁殖引退犬のトラウマ克服ポイント
繁殖引退犬は、長く同じ環境にいた分
「変化」に弱い子が多いです。
だからこそ、日々のルーティンを守ることが安心につながります。
また、人とのふれあいが少なかった子も多く、最初は「人=怖い」と感じがち。
焦らずに、そばにいる時間を増やすことが信頼への第一歩になります。
さらに、音やにおいなど些細な刺激で昔の記憶がよみがえることも。
そのときは「大丈夫だよ」と声をかけて、
今ここで安心できる経験を上書きしていくことが大切です。
まとめ|安心の積み重ねがトラウマ克服に

犬は過去を覚えています。でも、それ以上に「今、どう感じているか」が心に残ります。
過去に何があったとしても、今日のあなたの声や手のぬくもりは、ちゃんと届いています。
繁殖引退犬と歩む毎日が、少しずつ“幸せな記憶”に変わっていきますように。
ゆっくりで大丈夫。これから一緒に、あたたかい思い出をつくっていきましょう。
参考記事
▶あなたの行動を犬は覚えている〜犬にもエピソード的記憶が存在する(かも)(研究) ▶パブロフの脅威条件付けは「長期のトラウマ記憶」を生みやすいと判明📖 全7回シリーズ|繁殖引退犬の迎え方
繁殖引退犬を迎えるまでのステップを、順を追って解説しています。
▶ STEP0:幸せのカタチ▶ STEP1:繁殖引退犬とは?
▶ STEP2:迎える前の判断材料
▶ STEP3:迎える準備と費用
▶ STEP4:犬舎見学チェックリスト
▶ STEP5:心の距離ゆっくり縮まる
▶ STEP6:迎えた後のやるべきこと
笑みと、ぼくが立ち止まったときに作った整理ページ
日々の中で気づいたことや、うまくいかなかったことを、
あとから見返せるように整理しています。
- 犬の散歩トラブルを全 部解決!歩かない・引っ張る・排泄・ストレス総まとめ
- 犬の下痢が教えてくれたこと|環境・季節・留守番を見直してわかったこと
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- 犬の気持ちは行動に出ている|カーミングシグナルと行動心理をペットカメラで読み解く
※ 正解を押しつけるまとめではありません。
体験をもとに「整理」したページです。
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